展示会情報

2006年3月16日

信州の胡桃

私は常々、家具の材料は国産材が望ましいと考えて、製作してきました。昔は女の子が、生まれたら、桐の木を植えて大切に育て、そのお子さんが嫁ぐときその桐から箪笥を作って嫁がせるお宅も多いと聞きます。今、現存している年代物の、桐の箪笥や、おじいさん、おばあさんが所有されている家具は、ほとんどが、国産材でありましょう。やはり、同じ風土に育った材は、家具に作られてからも同じ環境で長生きし、大切にされるでしょう。貴重な資源を、一本の大切な木の一生を末永く生かして家具に再生することは、私の今の使命ではないかと、考えています。そんなことで信州に工房を開きましてから、あちこち声をかけて地元産の材を集めています。天然カラマツ、桑、けやきなど手に入りましたが、昨日胡桃が手に入り早速製材し、乾燥しています。どんな家具に生まれ変わるか楽しみです。